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ママたちのリアルボイス
ポジティブになりました
先生はいつも前向きな言葉で寄り添ってくれるので、いつの間にか私自身も前向きになり、息子とのコミュニケーションも上手くできるようになりました。
誰にも話せなかった孤独感
誰にも相談することができず一人で悩んでいた時にいーよ相談さんに出会いました。オンラインで顔を出さなくていいので気軽に相談することができるのでとてもありがたいです。
自分だけじゃないんだと安心しました
同じ思いを抱える方などのお話も聞けた、先生からも温かい言葉をもらえたことで「一人じゃない」と 実感できました。
心が軽くなりました
完璧な母親でいなければと肩に力が入っていましたが、ここでは自分の気持ちをそのまま受け止めてもらうことができて、心がとても軽くなりました。
お役立ちコラム

**発達障害への偏見・誤解とは?** 専門医が教える正しい理解と向き合い方
「発達障害と聞くと、どこか身構えてしまう」「周囲に知られるのが怖い」そう感じる親御さんは、決して少なくありません。 その背景には、発達障害ひいては精神疾患に対する偏見や誤解があると私は考えています。 この記事では、なぜ偏見が生まれるのか、偏見がお子さんにどう影響してしまうのかを丁寧にお伝えします。 目次. 1. まだまだあるメンタルヘルスに対する偏見 1-1. 語ることもタブー? 1-2. フツーとは 健常児という言葉の違和感 2. 発達障害とは?日本での理解の広がり 2-1. 発達障害の変遷 2-2. 本当の理解とは? 3. なぜ偏見や誤解が生まれるのか? 3-1. 情報の偏りとネット上の過度な言説 3-2. 見た目では分かりにくい特性 3-3. 根強い古い価値観 4. よくある偏見・誤解とその真実 4-1. 「こだわり=わがまま?」ではない 4-2. 「発達障害の子は危ない」という偏見 4-3. 「親のせい」という誤解 4-4. 「大きくなれば自然に治る?」 4-5. 「学力が低いわけではない」 4-6.グレーゾーンへの誤解 4-7. 「診断をつけると不利益になる?」 5. 偏見がお母さんに与える影響 5-1. 子育てにストレスを感じてしまう 5-2. お母さん自身も自信をなくしてしまう 5-3. 無意識に限界を決めてしまう 5-4. 過剰に恐れてしまう 5-5. 2次障害につながるリスク 6. 偏見をなくすために知っておきたい発達障害の正しい理解 6-1. 脳の特性であり「育て方」の問題ではない 6-2. 特性は一人ひとりまったく違う 6-3. 困りごとと「強み」の両方を見る 6-4. 支援によって生活や予後は大きく変わる 7. 偏見が生まれやすい場面と、家庭でできるサポート 7-1. 学校・園での誤解 7-2. 親族や周囲からの心ない言葉 7-3. SNSやネット情報 8. 「親だけで判断しないで」発達障害の診断・相談の重要性 8-1. 早めの相談が安心 8-2. 診断はどこで受けられる? 8-3. 家庭での判断の限界 8-4. 検査で分かること・分からないこと 9. 偏見に惑わされず、お子さんと向き合うために 9-1. カテゴライズをやめる 9-2.「問題行動」ではなく「困っている背景」を見る 9-3. 家庭のストレスにも目を向ける 9-4. 専門家と一緒に考える意味 まとめ: 一人で悩まないで 女性発達専門医によるオンライン相談のご案内 1. まだまだあるメンタルヘルスに対する偏見 (1) 語ることもタブー? 精神疾患に対する偏見を感じることは、残念ですがまだまだあります。 これだけ、適応障害や発達障害など、さまざま精神疾患がメディアでも取り上げられ、その言葉を目にし、口にすることが多い今日でも、その意味を正しく理解し、生活に取り入れることができている人は非常に少ないのではないでしょうか? 精神疾患は、ある特定の人だけが関わるものであり、自分は関係ないと思っている人もいらっしゃいます。 ほうんとうに、そうでしょうか? 人生で風邪を引かない人はいないように、精神的な問題に一回も直面しない人はいないのではないかと私は思っています。 では、なぜ精神的な問題はタブーとなりやすいのか? 治りにくいイメージがある、目に見えないから理解しづらい。 理由はいろいろあると思います。 けれども、自分の性格や強み、さらには心そのものを理解することは、健康な生活を送っていくうえで非常に重要です。 より良い人生を送るためのツールとして、心を理解していく。 それが重要だと私は感じています。 (2) フツーとは? 健常児という言葉の違和感 「普通にできる」「みんなと同じ」 この“フツー”という言葉が、知らず知らずのうちに私たちを追い詰めます。 ここでいう"フツー"とはなんでしょうか? みんなと同じ、ということでしょうか? もしかすると、「メジャー」と「マイナー」という意味で、“フツー”という言葉をつかっているのかもしれません。 確かに、人数で分けるならば、発達障害は「マイナー」に分類されます。 そして、「メジャー」でいることは、楽かもしれません。 けれども、「メジャー」が正しいということでは決してありません。 精神的なトピックでは分かりにくければ、体型で考えてみましょう。 近頃よく言う、骨格ストレートやウェーブです。 みんな、どれかには当てはまります。 ”フツー”というカテゴリはありません。 洋服を選ぶとき、自分の骨格を知り、自分に似合う服をみつけやすくすることは、みなさんが日々されていることだと思います。 精神的なことも同じです。 持って生まれた性格や気質を変えることはできなくても、自分の気質を最大限活かしていくことはできます。 せっかく持って産まれた個性を、無駄にするも活かすも自分次第です。 自分をよく知り、良いところを伸ばし、気になるところは社会に適応させるテクニックを探っていく。 それは、お子さんに対しても同じだと私は考えています。 もちろん、顔や身体のように、目に見えるものではないため難しいですが、不可能ではありません。 2. 発達障害とは?日本での理解の広がり (1) 発達障害の変遷 日本では2005年の発達障害者支援法以降、発達障害という概念が広く知られるようになりました。 発達障害は、生まれつきの脳の発達の偏りによって、行動やコミュニケーション、学習などに特性が現れる状態で、注意欠如・多動症(ADHD)、自閉スペクトラム症(ASD)、学習障害(LD)などが含まれます。 (※各疾患についてはこちら👉【保存版】発達障害とは‐診断から治療まで-) 以前は・落ち着きがない・空気が読めない・変わった子と評価されていた子どもたちが、脳の特性として理解されるようになったことは大きな進歩です。 文部科学省の調査では、通常学級に在籍する児童の約8〜9%に、発達障害の可能性が示唆される特徴があると報告されています。 つまり、決して珍しいものではなく、学校にも家庭にも身近に存在する特性です。 しかし一方で、昔はそこまで問題視されなかったお子さんが「疾患」として扱われてしまうことで、お子さんの「個性」が消えてしまうのではないかという、危惧もあります。 例えば、教室も椅子もなく、畑でのびのび過ごしているお子さんがじっとしていられなくても、問題にはなりません。逆に、元気がないと心配になってしまうかも。 「発達障害」がこれほど注目されているのは、もしかしたら、社会が管理化され、空気を読むことを求められすぎている現代のひずみといえるかもしれません。 そして今、名前だけがひとり歩きし、理解が不十分な周囲の人からは、「発達障害=問題行動」といった誤った認識が持たれてしまうということが起こっています。 (2) 本当の理解とは? 「診断名がつくかどうか」よりも大切なのは、 どんな場面で困りやすいのか どんな配慮があれば力を発揮できるのか を具体的に理解することです。 発達障害の理解とは、「ラベルを貼ること」ではなく、その子の取扱説明書を一緒に作ることに近いと言えるでしょう。 3. なぜ偏見や誤解が生まれるのか? (1) 情報の偏りとネット上の過度な言説 インターネット上では「発達障害=将来が大変」「普通の生活は無理」といった極端な情報が目立ちます。 過激な情報は、注目を浴びやすく、どうしても目に入りやすくなってしまうのはしょうがないことではあります。 しかし、実際は支援によって大きく伸びるお子さんや、思春期以降に落ち着くケースも数多く見られます。 一部の強い体験談だけが拡散されることで、不安が必要以上に増幅されてしまうのです。 現在は情報が得やすい一方で、 発達障害を過度に特別視する説明 医療的根拠に乏しい対処法 なども混在しています。 「誤った情報を見て不安が膨らむ」という親御さんは多いです。 (2) 外から“見えにくい”特性 発達障害の多くは、外見からは分かりません。 疲れやすさ、感覚過敏、切り替えの難しさなどは、数値化も困難です。 そのため「できる時もあるのに、なぜ今日はできないの?」と誤解されやすく、怠けやわがままと捉えられてしまいます。 また、発達の偏りから 「他の事はできるのに、なぜできないの?」 「わざとやっているのでは?」 といった誤解が生まれやすくなってしまいます。 (3) 根強い古い価値観 昭和〜平成初期にかけて、「問題行動はしつけの問題」「親の育て方」という考え方が一般的でした。 この価値観が今も一部で残っており、親が責められたり、自分を責めてしまう理由になっています。 「母親の愛情不足」「厳しく育てれば治る」といった考えは、すでに医学的根拠が否定しています。 4. よくある偏見・誤解とその真実 (1) 「こだわり=わがまま」ではない 「どうしてそんなことにこだわるの?」 「少し我慢すればいいのに」 発達障害のあるお子さんの行動は、周囲からわがまま・努力不足と受け取られがちです。 しかし、発達障害における「こだわり」は、本人の意思や性格の問題ではありません。 脳の情報処理の特性により、 変化に強い不安を感じやすい 感覚刺激(音・光・触覚など)を過敏に受け取る 頭の中の切り替えに時間がかかる といった背景があります。 日本小児精神神経学会でも、ASDの特性として「環境変化への強い不安や反復行動は、安心を保つための反応である」と繰り返し示されています。 つまり、こだわりは“困らせようとしている行動”ではなく、本人なりの必死な適応なのです。 (2) 「発達障害の子は危ない」という偏見 文部科学省の調査では、発達障害のある子が特別に他害的であるというエビデンスはありません。 理解されない環境や強いストレスが続いた結果として、感情が爆発してしまうケースがある、というのが正確な理解です。 適切な配慮や支援があれば、多くの子どもは安定して生活できます。「危ない」のではなく、「困っているサインが見逃されている」ことが問題なのです。 (3) 「親のせい」という誤解 これは最も根強い偏見ですが、医学的には誤りです。 発達障害は「生まれつきの脳機能の特性」であり、育て方や妊娠中の経過が原因ではないことが国内外の研究で示されています。 (4) 「大きくなれば自然に治る?」 「大きくなれば自然に治る」「一生変わらない」 どちらも極端で、正確とは言えません。 発達障害は、「完治する/しない」で語るものではありません。 ただし、支援や環境調整によって困りごとは大きく軽減します。 幼少期に強く出ていた特性が、 成長 学習 周囲の理解 によって目立たなくなるケースも多くあります。 逆に、支援がないまま我慢を続けると、思春期以降に不安や抑うつなどの2次障害が現れてしまうこともあるため、注意が必要です。 (5) 「学力が低いわけではない」 得意な分野では高い集中力や理解力を示す子も多く、学力の凸凹が特徴です。 知的能力に遅れのないお子さんや、特定分野で非常に高い能力を持つお子さんも多くいます。 ただし、 読み書きのつまずき 注意のコントロール 指示理解の難しさ などにより、本来の力が発揮できていないケースは少なくありません。 「勉強ができない」のではなく、「やり方が合っていない」ことが原因である場合も多いのです。 (発達障害の勉強については👉記事:発達障害の子どもの勉強法) (6) グレーゾーンへの誤解 「小さい頃は問題なかったから」 「診断がつかない=問題ない」 こうした考えもよくある誤解です。 受け身のASDや不注意型ADHD、また女児の発達障害は、幼少期には目立ちにくく、集団生活や学習の負荷が増えるにつれて困りごとが表面化することがあります。 また、診断がつかない「グレーゾーン」であっても、支援や配慮が必要な場合は少なくありません。 診断の有無よりも、「今、困っているかどうか」が大切です。 (グレーゾーンについて詳しくは👉記事:発達障害グレーゾーンの子どもとは?) (7) 「診断をつけると不利益になる?」 診断に対して、「レッテルを貼られるのでは」「進路が狭まるのでは」と不安を感じる親御さんも多いです。 しかし現在は、進路や支援の選択肢は多様化しています。 また、診断があることで、 学校での合理的配慮 支援制度の利用 周囲の理解 につながり、不利ではなく助けになる場面も増えています 一方で、診断を避け続けることで、「なぜできないのか分からない」「自分はどうせできないんだ」という状態が続き、お子さんの自己肯定感を傷つけてしまうこともあります。 5. 偏見がお母さんに与える影響 発達障害に関する偏見は、お子さんだけでなく、お母さんの心にも静かに影を落とします。 (1) 子育てにストレスを感じてしまう 人間同士のことなので、親子にも相性があります。 発達障害を有するお子さんとも、もちろん相性はあると思います。 しかし、“偏見”が相性を悪くしてしまう一因になってしまっているケースも存在します。 他のお子さんと比較しすぎることで、お子さんの長所や魅力に気づきづらくなってしまっていませんか? 成長速度は人それぞれです。 発達障害の子さんも、成人での成長度は一般的な成長度と変わらない可能性も挙げられています。 発達障害という軸だけでお子さんを測らずに、いろいろな軸でお子さんを捉えてあげて欲しいと思います。 (2) お母さん自身も自信をなくしてしまう 周囲と気持ちを共有できず、孤立感を深めてしまうお母さんも多くいらっしゃいます。 また、お子さんが発達障害と診断された事で、自分自身を否定されたように感じてしまうお母さんもいらっしゃいます。 繰り返しになりますが、発達障害は生まれつきです。 療育などのサポートで、お子さんの可能性を最大限に活かせるよう環境を整えることはできますが、お子さん自体を変えることは、親御さんでも難しいです。 変えられないことに、当然もどかしさを感じるとは思いますが、自信までなくしてしまうのはもったいないと思います。 (3) 無意識に限界を決めてしまう 「この子には無理かもしれない」「期待しないほうがいい」 そんな気持ちが、無意識に将来の可能性に蓋をしてしまうことがあります。 お子さんの成長は、直線ではありません。 特に発達特性をもつお子さんは、急にぐんと成長することが多いです。 小学生でなかなか座っていられなかった子が、中学生になってすっかり大人に成長した姿を見せてくれることも珍しくありません。 お子さんの将来の姿を正確に予測できる人は、医師であってもいないと私は思っています。 (4) 過剰に恐れてしまう 将来を悲観しすぎることで、今できる支援に目が向かなくなることもあります。 厚生労働省の調査でも、子どもの心身の不調について医療機関に相談するまでに、1年以上悩み続ける家庭が多いことが示されています。 これは決して親御さんの怠慢ではなく、「相談すること自体が悪いことのように感じてしまう社会的空気」の影響と考えられます。 過剰に恐れることで、今できることを逃してしまわないようにしましょう。 (2) 2次障害につながるリスク 発達障害の2次障害の多くは、特性そのものではなく、「理解されなかった経験」から生まれることが多く、お母さん方の戸惑いから、支援が遅れると、その分お子さんの傷つき体験は増えてしまいます。 サポートは時期が大切です。 気になるリストのこころの項目にもありますが、その時期に乗り越えるべき課題をクリアしていかないと、次の課題はクリアできなくなってしまいますし、お子さんには、各課題によって伸びやすい時期というものがあります。 適切な時期に、適切なサポートを入れてあげることは、非常に重要です。 (発達障害のお子さんの将来については👉記事:発達障害の子どもの将来) 6. 偏見をなくすために知っておきたい発達障害の正しい理解 発達障害に対する偏見の多くは、「正しく知らないこと」から生まれます。 ここでは、ぜひ知っておいてほしい基本的な考え方を整理します。 (1) 脳の特性であり「育て方」の問題ではない 発達障害は、脳の情報処理の仕方の違いによるものです。 日本小児精神神経学会や厚生労働省の資料でも、発達障害は「親の愛情不足」「しつけの失敗」が原因ではないと明確に示されています。 それでも「もっと厳しくすればよかったのでは」「甘やかしたからこうなったのでは」と自分を責めてしまう親御さんは少なくありません。 しかし、どれだけ心を砕いて育てていても、本来のお子さんの特性は変えられません。 ですが、お子さんの困り感や、生活のしやすさを改善し、可能性を最大限に引き出すことはできます。 まずは「これは性格や親のせいではなく、脳の特性なんだ」と理解することが、偏見をほどく第一歩になります。 (2) 特性は一人ひとりまったく違う 「発達障害」と一括りにされがちですが、実際には同じ診断名でも困りごとはまったく異なります。 こだわりが強く環境の変化が苦手な子 不注意が目立つが対人関係は得意な子 学習面に大きな凸凹がある子 など、本当にさまざまです。 そのため「〇〇障害だからこうなる」「将来はこうに違いない」という決めつけは、ほとんど意味を持ちません。 大切なのは、診断名よりも「この子は、どんな場面で困りやすいのか」「何があると楽になるのか」を具体的に知ることです。 (3) 困りごとと「強み」の両方を見る 偏見が強いと、どうしても「できないこと」「問題になる行動」ばかりに目が向きがちです。 しかし発達障害の特性は、見方を変えると強みにもなります。 強いこだわり → 専門性・集中力 感覚の敏感さ → 表現力や創造性 マイペース → 周囲に流されない軸の強さ もちろん、困りごとを無視していいわけではありません。 ですが「困りごと=すべてマイナス」と捉えてしまうと、お子さん自身が「自分はダメな存在だ」と感じてしまいます。 困っている部分には支援を、活かせる部分は伸ばす。 この両方を見る視点がとても重要です。 (4) 支援によって生活や予後は大きく変わる 日本小児精神神経学会でも、早期に適切な支援につながることで、生活のしづらさや2次障害が大きく軽減されることが繰り返し示されています。 発達障害に必要なのは、特性を治療することではなく、困りごとを減らすための対応です。 それは、特別な訓練だけを指すものではありません。 環境を変える 声かけを工夫する 道具を変える やり方を変える 学校と情報を共有する それだけでも、生活がスムーズになり、お子さんの安心感や自己肯定感は大きく変わります。 また、第3者の視点が入ることで、親御さんの負担が軽くなるケースもとても多いです。 7. 偏見が生まれやすい場面と、家庭でできるサポート (1) 学校・園での誤解 集団生活では、 指示が通りにくい みんなと同じ行動ができない といった特性が目立ちやすくなります。 悪気はなくても「協調性がない」「やる気がない」と誤解されることがあります。 すべてを説明しようと頑張りすぎず、「この子はこういう特性があります」「こう対応するとスムーズに動けることが多いです」とポイントを絞って伝えることが有効です。 (2) 親族や周囲からの心ない言葉 「なんでできないの」 「昔はこんな子いなかった」といった言葉に、深く傷つく親御さんも多いです。 すべてを分かってもらう必要はありません。説明する相手・しない相手を選ぶことも、立派な選択です。 (3) SNSやネット情報 ネット上には、極端な成功例や失敗例が溢れています。 不安が強いと、ついネガティブな情報ばかり集めてしまいがちです。 情報は、冷静に取捨選択しましょう。 8. 「親だけで判断しないで」発達障害の診断・相談の重要性 (1) 早めの相談が安心 「診断を受けるのは怖い」「様子を見た方がいいのでは」と悩む気持ちは当然です。 なんとなく不安に感じながら、直視したくない気持ちはみなさん持っています。 ですが、相談=診断では決してありません。 まずは、困りごとを整理するための相談と考えてみて下さい。 そこで、1つでも今後に活かせるヒントが得られれば、今後の生活は驚くほどスムーズになると思います。 (2) 診断はどこで受けられる? 小児科 発達外来 児童精神科 地域によって窓口は異なりますが、まずは「発達の相談ができる医療機関」を探すのが一般的です。 (3) 家庭での判断の限界 ご家庭では「今日はできた」「昨日はできなかった」と評価が揺れやすく、また客観的な判断が難しいこともあります。 さらに診断は、同年代のお子さんの発達なども加味して、相対的に行われます。 これらを親御さんだけで行うことは、非常に難しいと思います。 (4) 検査で分かること・分からないこと 検査は万能ではありません。ですが、得意・不得意の傾向を知るヒントとしては非常に有用です。 9. 偏見に惑わされず、お子さんと向き合うために ● カテゴライズをやめる 本来、発達のスピードや得意・不得意はお子さんひとりひとりバラバラです。 それにもかかわらず、「健常児」と「そうでない子」というカテゴリーに分類されることで、少しの違いが問題として扱われやすくなってしまいます。 ジャンル分けという視点をやめて、お子さん自身に目をむけてあげてください。 ● 「問題行動」ではなく「困っている背景」を見る 行動の裏には、必ず理由があります。「なぜできないのか」ではなく**「何が難しいのか」**を見る視点が大切です。 ● お母さんのストレスにも目を向ける 親御さんが限界の状態では、お子さんも限界になってしまいます。親御さん自身のケアも、お子さんの支援の重要な一部です。 ● 専門家と一緒に考える意味 「一人で正解を出そうとしない」それだけで、気持ちはぐっと楽になります。 もしかしたら、いきなり病院に行くのはハードルが高いかもしれません。 そんな時は、地域の「発達障害支援センター」や「児童発達支援センター」に足を運ぶこともひとつです。 さらにもっとハードルの低い、ご自宅からオンラインで相談してみることも選択肢のひとつとしてみて下さい。 まとめ: 一人で悩まないで… 専門家への相談を お子さんの様子を見ていて、「少し気になるな」「周りとちょっと違うかも」と思ったとき、親御さんとしては悩みますよね。 でも、「少し気になる」「誤解されてつらい」と感じたら、それは相談のタイミングです。 「様子を見ていていいのか」「どこに相談すればいいのか」「話しても大丈夫なのか」——その迷いに、専門家の視点が役立ちます。 当サイトでは、子育て中の親御さんからの声を受け、女性の発達専門医によるオンライン相談を行っています。 自宅から気軽に相談できる、 診断ではなく「まずは理解する」ことが目的のため、初めてのご相談でも安心です。 「ちょっと聞いてみたい」「発達の偏りかどうかを知りたい」 そんな気持ちに、丁寧にお応えします。 まずはお気軽に、私たちの「女性専門医によるオンライン相談」をご活用ください。 ご家庭にいながら、安心して話せる場をご提供しています。

お子さんの発達障害、ひとりで悩まないで。専門家に相談することの重要性とは?
「もしかしてうちの子、発達障害かもしれない…」そんな不安を抱えていませんか? 「ほかの子とちょっと違うかもしれない…」 「言葉の発達が遅い気がするけれど…」 こうした悩みを抱えながら、誰にも相談できずに一人で不安を抱えている親御さんは少なくありません。 実際、「発達障害 相談できない」という検索ワードは、年々検索数が増えています。 親御さんとして、お子さんの将来を思うほどに「どうしたらいいのかわからない」という気持ちになるのは当然のことです。 でも実は、「相談する」という行動には、解決につながる大きな意味があるのです。 この記事では、お子さんの発達障害について専門家に相談することの重要性や、相談すること自体が心に与える効果を、分かりやすくお伝えします。 目次. 1.発達障害とは? 気づくきっかけとサイン 2.「相談できない……」 その気持ちの正体とは? 3.「相談=問題解決」だけじゃない 話すこと4つのメリット 3-1. 頭の中が整理される 3-2. 話すだけで心が軽くなる 3-3. 自分を責めなくなる 3-4. お子さんへの接し方が変わる 4.相談することは「弱さ」じゃなく「強さ」 4-1. 相談先はどこ? 迷っている方への選択肢 5.相談先はどこ? 迷っている方への選択肢 5-1. 受診が必要かどうかわかる 5-2. 病院選びのアドバイス 5-3. 今後乗り越えるべき課題がわかる 5-4. 不安を減らせる 5-5. 具体的な支援方法がわかる 6.小児発達専門医に相談することの5つのメリット 6-1. 正確な知識が得られる 6-2. 誤解による不安を減らせる 6-3. 具体的な支援方法がわかる 6-4. 今後乗り越えるべき課題がわかる 7.女性発達専門医によるオンライン相談という選択肢 まとめ:どんな相談でも大丈夫 ひとりで抱え込まないで 1.発達障害とは? 親が気づくきっかけとよくある初期のサイン 発達障害とは、発達の過程において特定の機能に偏りが見られる状態のことをさし、自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如多動症(ADHD)、学習障害(LD)などが含まれます。 親御さんが実際に気づきやすい初期のサインとしては、 視線が合いづらい 言葉がなかなか出ない、会話がかみ合いにくい 集団行動が難しい、指示が通りにくい 感覚に過敏(音・光・肌ざわりなど) 特定のものに強いこだわりを見せる じっとしていられない などが挙げられます。 文部科学省の調査(2023年)によると、通常学級に在籍する児童のうち約6.5%に発達障害の可能性があることがわかっています。 また、発達障害の兆候に初めて気づくのは、家庭内での観察が多いという結果もあります。 つまり、「親御さんの違和感」は決して間違っていない可能性があるのです。 親御さんが気づきやすい発達障害の兆候についてもっと知りたい方は、「【保存版】発達障害とは-診断から治療まで-」の記事を参考にしてみてください。 2.「相談できない」…その気持ちの正体とは? その一方で、多くの親御さんが、「相談しにくい」と感じています。 なぜそう感じてしまうのでしょうか? 「診断されたらどうしよう」という不安 お子さんの現状に向き合いたくない気持ち 「育て方が悪い」などと思われるのではないか 家族や周囲に、相談することを否定されるのが怖い 学校や先生に伝えても、対応してくれなかった経験がある など様々な理由があると思います。 実際、あるお母さんは「相談=障害があると決定づけられるようで怖かった」と語られていました。 また、診断に近づくことを、自分やお子さんが否定されているように感じる親御さんは、多くいらっしゃいます。 しかし、相談することは「ラベルを貼ること」ではなく、「お子さんに合った接し方を見つけるための第一歩」であると私は考えています。 診断がつくかどうかは日常生活では重要なことではなく、お子さんに対する効果的な接し方や、お子さんが安心して成長していける場所をみつけてあげることが、何より大事です。 そのための情報を集める場所として、このサイトを使ってもらえたら嬉しいです。 3.「相談=問題を解決すること”だけじゃない」 話すことの4つのメリット 「相談=答えをもらうこと」と思っている方は多いかもしれません。でも実際には、相談の本当の真価は、“気持ちを外に出すこと”そのものにあります。 相談することには、問題解決以外にも4つの効果があります。 ① 頭の中が整理される ② 話すだけで心が軽くなる ③ 自分を責めなくなる ④ お子さんへの接し方が変わる ひとつずつ詳しく見ていきましょう。 ① 頭の中が整理される 考えがぐるぐるしていた状態から、一歩引いて客観的に見られるように。話しているうちに、「本当に困っていたこと」や「本当の自分の気持ち」が見えてくることも。 ② 話すだけで心が軽くなる 悩みや不安をずっと心にしまっていると、やがてそれが「孤独感」や「自己否定」につながってしまいます。 「誰もわかってくれない」 「どうせ話してもムダ」 「全部、自分が悪いんだ」 …そんな思考に陥ってしまうと、心の疲れはどんどん積み重なり、自分で自分を追い詰めてしまうことにもなりかねません。 誰かに話すことで、モヤモヤしていた気持ちが整理され、不安や怒り、悲しさがスーッと落ち着いてくれることも多々あります。 ③ 自分を責めなくなる 専門家のアドバイスによって、「お子さんの特性であって、自分のしつけのせいではない」と思えるようになります。 近年、発達障害という「言葉」は広く認知されるようになってきていますが、発達障害の「理解」という点においては、まだまだ誤解や偏見が残っている、と私は感じています。 発達障害の理由が妊娠中にあるのでは、という検索をされるお母さんも少なからずいらっしゃいますが、そんな事実はありません。 発達障害に関する「情報」だけが溢れている今、正しい「知識」を得ることで、自分を責めてしまったり、悲観的になってしまうお母さんを一人でも減らしたいと私は思い、このサイトを始めました。 ④ お子さんへの接し方が変わる 正しい「知識」を得てることで、お母さんの不安やイライラが減り、またお子さんへの「効果的な接し方」を知ることで、お子さんに対する言葉や態度が柔らかくなり、親子関係にも良い変化が現れます。 実際、発達障害のお子さんの多くは、ちょっと注意の仕方を変えたりするだけで、見まちがえるほど適応が良くなり、ぐんぐん成長していってくれることが多いです。 このように相談すること自体には大きなメリットがあります。 4.相談することは“弱さ”じゃない もしかしたら、「相談=頼る=甘え」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。 でも実は、相談できる人は「限界を知っている人」です。 本当に強い人は、無理をしすぎる前に「助けて」と言える人です。 相談とは、「自分を大切にする」という大事な選択肢のひとつであることを忘れないで下さい。 では相談先には、どのようなところがあるのでしょうか? 5.発達の相談先はどこ? 迷っている方へ向けた選択肢 発達に関する相談先は以下のような場所があります。 市区町村の子育て支援窓口 児童発達支援センター 発達障害者支援センター クリニック (小児科・精神科・心療内科) この中でどこに相談したら良いか悩んでる方は、「【保存版】発達障害とは-診断から治療まで-」の記事をご覧ください。 発達障害に対する理解は人によってもまちまちなので、一度の相談で相性が合わなくても、あきらめずに色々な施設を訪れてみるのも大切なポイントだと思います。 また、同じ悩みを持つ保護者とつながったりすることで、子育てのしやすさは格段に変わります。 つづいて、その中の小児発達専門医に相談するメリットについてご説明していきます。 6.小児発達専門医に相談することの大きなメリット 小児発達障害専門医に相談することの大きなメリットとしては、以下があげられます。 ① 正確な知識が得られる ② 誤解による不安を減らせる ③ 具体的な支援方法がわかる ④ 今後乗り越えるべき課題がわかる ひとつずつ詳細をみていきましょう。 ① 正確な知識が得られる ネット上には多くの情報があふれていますが、その中には過剰に不安を煽るものも少なくありません。一口に発達障害といっても、それぞれのお子さんの病態は異なり、必要な支援も異なります。 私はそれぞれのお子さんにとって「いま本当に必要なこと」を、ご両親と一緒に探していきたいと思っています。 ② 不安を減らせる 自己判断で「うちの子は発達障害だ」と思い込むことが、かえって不安や誤対応を招くこともあります。 専門家による客観的なアドバイスは、過剰な不安を取り除くきっかけにもなります。 ③ 具体的な支援方法がわかる 今まで、療育相談や就学相談、学校医などの経験を通じて、いろいろな年代のお子さんのお母さん方から相談を受けてきました。 皆さんお子さんと真摯に向き合い、向き合うからこそ様々な心配事や不安を抱えていらっしゃいます。 また、診断は受けていらっしゃっても、成長とともにお子さんもどんどん変化していくことで、実際にお子さんにどう接して良いか悩んでいるお母さんも多くいらっしゃいました。 そんな時に、成長過程での課題などをご説明し、お子さんをより深く理解していただくことで、お母さん方が安心し、笑顔になられていくのを拝見すると、とてもやりがいを感じます。 実際の声:「相談したことで、『苦手』の理由がわかり、お子さんにイライラしなくなった。前よりずっと、お子さんが笑顔で過ごせるようになった」 ④ 今後乗り越えるべき課題がわかる お子さんの成長には乗り越えるべきいろいろな「課題」があります。中には発達特性をもつお子さんがつまずきやすい「課題」もあり、これまでのお子さん方がどのようにその課題を乗り越えてきたかが、大切なヒントになることも多いです。また、今後起こりうる課題について知っておくことで、焦ることなく乗り越えられるようになります。 ただし、「いきなり対面で相談するのには抵抗が……」、「予約が数ヶ月先まで埋まっている」など、実際に利用するにはハードルもあります。 そんなときに注目されているのが、電話相談やオンライン相談という選択肢です。 中でも当サイトでは、女性発達専門医によるオンライン相談を行っています。 7.女性発達専門医によるオンライン相談という選択肢 当サイトでは、女性の発達障害専門医がオンラインで相談を受け付けています。 なぜ「女性専門医」なのか? 女性としての視点から、親御さんに寄り添える 繊細な不安や心の揺れにも共感的に対応できる 初めての方でもリラックスして話せる雰囲気づくり 相談の流れ オンラインで予約(希望日を選択) ヒアリング(25分、Zoomを使用) 状況整理と今後のアドバイス 相談終了後に、お薦め図書などが入った「お役立ち資料」をメールでお送りしています。 初めは緊張されていたご両親も、正しい情報を得ることでどんどん表情が和らいでいかれます。 何より、「相談してよかった」と心から言ってくださる方がほとんどです。 まとめ:どんな相談でも大丈夫 ひとりで抱え込まないで 「こんなこと話すのは恥ずかしい」 「ちゃんとした言葉で説明できない」 そんなふうに思わなくて大丈夫です。 相談の内容に「大小」はありません。たとえば… 誰にも言えないお子さんに関する悩みがある 子育てがつらいけど、理由がうまく言えない これらはすべて、相談していいことです。 言葉にならない想いも、「うまく話せなくても大丈夫」。 お話をする中で、状況を整理し、今できることをひとつずつ見つけていきましょう。 まずはお気軽に、私たちの「女性専門医によるオンライン相談」をご活用ください。 ご家庭にいながら、安心して話せる場をご提供しています。

【保存版】発達障害とは‐診断から治療まで‐乳幼児から中学生のチェックリスト
「うちの子、ほかの子とちょっと違うかもしれない……」 「保育園や学校で『一度診てもらっては?』と言われたけど、どこに相談したらいいか悩んでいて……」 そんなとき、最初に立ちはだかるのが「診断」という言葉の重み。 特に自分のお子さんが「発達障害かもしれない」と思ったときは、不安や戸惑いでいっぱいになりますよね。 私も幾度となく、緊張でいっぱいのご両親にお会いしました。 しかしどんな疾患も、正しく理解し対処していけば、お子さんたちは健やかに成長していってくれると私は感じています。 そのためにも、早めに受診をし、必要なサポートを準備することはとても大切です。 この記事では、発達障害のチェックリストや診断・治療、おうちでの接し方などを、わかりやすくまとめました。 目次. 1. はじめに発達障害とは? まず知っておきたい基礎知識 1-1. 自閉スペクトラム症(ASD) 1-2. 注意欠如多動症(ADHD) 2. 各年齢のASDのチェックリスト 2-1.乳幼児(0歳、1歳半、3歳)のチェックリスト 2-2.小学校低学年(6歳、7歳、8歳)のチェックリスト 2-3.小学校高学年(9歳、10歳、11歳)のチェックリスト 2-4.中学生のチェックリスト 3. 各年齢のADHDのチェックリスト 3-1.乳幼児(0歳、1歳半、3歳)のチェックリスト 3-2.小学校低学年(6歳、7歳、8歳)のチェックリスト 3-3.小学校高学年(9歳、10歳、11歳)のチェックリスト 3-4.中学生のチェックリスト 4. 強みチェックリスト 4-1.ASDの強み 4-2.ADHDの強み 5. おうちでの接し方のポイント 5-1.ASD傾向のお子さんに対する接し方 5-2.ADHD傾向のお子さんに対する接し方 6. 相談する目安 7. 診断のしかた 7-1. どこで診断を受けられるの? 7-2. 診断のながれ 7-3. 費用はどれくらいかかるの? 7-4. 受診の際のポイント 7-5. 診断を受けるメリット 8. 治療はどうなるの? 8-1. 環境調整 8-2. 行動療法(SST・ペアレントトレーニング・ABA・認知行動療法) 8-3. 内服 まとめ: ひとりで悩まないで 女性専門医にオンラインで相談できます 1.はじめに発達障害とは? まず知っておきたい基礎知識 発達障害には、大きく分けて、自閉スペクトラム症(ASD)と注意欠如多動症(ADHD)があります。ひとつひとつの症状には濃淡があり、これらが重なりあったりすることで、お子さん1人ひとりの異なる特性があらわれます。 それぞれを詳しくみていきましょう。 自閉スペクトラム症(ASD) よくみられる特徴としては、 ●コミュニケーションの苦手さ(表情や空気を読むのが難しい) ●こだわりの強さ(同じ行動・スケジュールを好む) ●感覚の過敏/鈍感(音、光、触覚など) などが上げられますが、「DSM-5-TR:精神疾患の診断マニュアル」での診断基準では、 A.社会的コミュニケーションと対人関係における持続的な障害 B.行動、興味、活動の限局性および反復性 これら両方が認められると、ASDの診断となります。 診断名の「スペクトラム」とは幅広さという意味で、症状が軽いものから重いものまで個人差が非常に大きいのが特徴です。昔は「アスペルガー症候群」と呼ばれていた疾患も、現在はASDに含まれています。 日本全国の診療データベースによると、2009年から2014年に産まれたお子さんの2.75%が5歳までにASDと診断されています。 さらに、9歳までに5%が、また成人に近づくごとに増加するという報告もあり、ASDは見過ごされやすい可能性があると言えます。 男女比は3~4:1程度とする報告が一般的です。 注意欠如多動症(ADHD) 特徴としては、 ●忘れ物が多いなど、注意がそれやすく、集中が続かない(不注意) ●じっとしていられない、衝動的に行動する(多動・衝動性) などが上げられます。 「DSM-5-TR」での診断基準は、以下のとおりです。 A. 不注意の症状(以下のうち6項目以上) 1. 細部まで注意を払わず、ケアレスミスをする 2. 課題や遊びの活動で注意を持続することが難しい 3. 話しかけられても聞いていないように見える 4. 指示に従えず、課題をやり遂げられない 5. 課題や活動を順序立てて行うのが困難 6. 精神的努力を持続することを嫌がる 7. 必要な物をよくなくす(文具、本、宿題など) 8. 外部の刺激で気が散りやすい 9. 日々の活動で忘れっぽい B. 多動性および衝動性の症状(以下のうち6項目以上) 1. 手足をそわそわ動かす、席でじっとしていられない 2. 座っているべき場面で離席する 3. 過剰に走り回ったり高いところに登ったりする(成人では落ち着かない感覚) 4. 静かに遊ぶことができない 5. じっとしていられず、常に動いているように見える 6. おゃべりが過ぎる 7. 質問が終わる前に答えてしまう(早とちり) 8. 順番を待てない 9. 他人の会話やゲームに割り込む ADHDは、「Aのみ合致している不注意優勢型」「Bのみ合致している多動・衝動優勢型」「AもBも合致している混合型」の3タイプがあります。 頻度は、小1では5.6%ですが、高校生になると1%未満とも言われており、年齢とともに対処法を身につけ、症状が目立たなくなることも多いです。 診療の中では、多動は男児に、不注意は女児にやや多い印象があります。 多動型は周囲からも気づかれやすいですが、不注意型は目立ちにくく見過ごされやすい傾向があります。 人知れず本人が困っていることも多く、誤解されやすい要因のひとつとなっていることも。 ASDもADHDも、幼少期から兆候が認められていることが求められますが、幼少期はコミュニケーションの手段も限られており、特に初めてのお子さんなどは、兆候に気づきにくいのが実際です。 そのため、ASD・ADHDの各年齢のチェックリストを作成したので、参考にしてみてください。 2.各年齢のASDのチェックリスト このチェックリストを使用するポイントとしては、チェックリストはあくまで主観的なものという事です。 チェックリストの結果によらず、お子さんで気になることがあれば、一度相談していただくことで、心がすっきりすることも多いと思います。 0歳のチェックリスト □ あやしても笑わない/笑い返さない □ 親の顔を見つめない、目が合わない □ 声や音への反応が鈍い □ 人に抱かれても安心した様子がない □ 指さし、バイバイなどのジェスチャーが出ない □ 特定の音や光にもの凄く強く反応する □ 体を反らせる・抱っこを嫌がることが多い □ 一人遊びが多く、人に関心を示さない 1歳半のチェックリスト □ 言葉がほとんど出ていない □ 人を指さして「見て見て」と伝える行動がない(共同注意の欠如) □ 名前を呼んでも反応がない/振り向かない □ 他人への関心が薄い(子ども同士で遊ばない) □ 特定のものへの強いこだわりがある □ まねっこ遊びやごっこ遊びをしない □ ジェスチャー(バイバイ)を使わない □ 常同行動が見られる(手をひらひら、回転するものに夢中など) □ 偏食がある(白米しか食べないなど) □ 見せたいものを持ってこない □ つま先歩きをする 3歳のチェックリスト □ 言葉は出ているが会話が成り立たない(オウム返しなど) □ 他の子と一緒に遊ぼうとしない、関わりを避ける □ 想像的なごっこ遊びができない □ 表情が乏しい、気持ちの共有が少ない □ 急な予定変更にパニックになる、かんしゃくが強い □ 特定のルールや順番にこだわる □ 感覚過敏がある(音・服のタグに強く反応) □ 一方的に話す、特定の話題に固執する □ 感覚遊びに没頭する (砂や水をただ触っている) □ 自分のからだを叩くなど自分を傷つける 小学校低学年(6歳、7歳、8歳)のチェックリスト □ 会話が一方通行になりがち(相手の反応を気にしない) □ 同じ質問をしつこくする □ 話し方が独特(抑揚がないなど) □ 冗談や皮肉が通じにくい □ 同年代の友達と上手に遊べない/トラブルになりやすい □ 予想外のことが起きるとパニックになる □ スケジュールやルールの変更を嫌がる □ 興味のあることに没頭しやすく、そればかり話す □ 書字・読みの習得にアンバランスがある(読みは得意、書きは苦手など) □ 文章の読解が苦手(文意は取れても行間が読めない) □ 社会的なやりとりのズレが目立つ(場違いな発言など) □ 手先の不器用さが目立つ (文字が汚い・はさみが苦手) □ 特定の音を過剰に嫌がる □ どのように、なぜといった説明ができない 小学校高学年(9歳、10歳、11歳)のチェックリスト □ 空気を読んだ行動が苦手(会話に入るタイミングがずれるなど) □ 社会的ルールを理解しづらい(人との距離感など) □ 興味の幅が狭く、深く専門的な知識を持つこともある □ グループ行動が苦手、集団での活動に不安がある □ 学校生活でのストレスがたまりやすい(登校しぶりなど) □ 表情が乏しい、または不自然な笑い方をする □ 抽象的な話や比喩を理解しづらい □ SNSやLINEなどでのやりとりがうまくいかない □ 強い自己否定感が出てくる(周囲と違うことに気づき始める) □ 感情を表に出せず、急に爆発することがある □ 相手が嫌がることを執拗にする □ 自分が一番でないと気がすまない □ 余計なひとことを言ってしまう 中学生のチェックリスト □ 自己主張が苦手、または逆に場にそぐわない主張をしてしまう □ 集団での付き合いに疲れてしまい、孤立しがち □ SNSやLINEなどでのやりとりからトラブルになりやすい □ 進路や将来の話が理解しづらい、想像がつかない □ 不安やうつ症状が出てくることがある □ 見た目の幼さ・動作のぎこちなさが目立つ □ 同世代と興味の対象が合わない(幼い/極端にマニアックな趣味など) □ 自分の特性に気づき、自己否定的になりやすい □ 白黒はっきりさせないと気が済まない □ 性自認が一致しづらい □ 過度な完璧主義 □ 疑り深かったり、過剰に攻撃的になる □ だまされやすい □ 気分の波が激しい 3.各年齢のADHDのチェックリスト 0歳のチェックリスト □ 睡眠が極端に浅く、何度も起きる □ 抱っこで落ち着かず、体をそらすことが多い □ 手足をバタバタと常に動かしている □ じっとしている時間が極端に短い 1歳半のチェックリスト □ 歩き回ってじっとしていられない □ 危ないことを何度止めても繰り返す(衝動的) □ 落ち着いて遊ぶ時間が短い □ 気が散りやすく、遊びが次々変わる □ 強く叱ってもあまり反応せず、同じことを繰り返す 3歳のチェックリスト □ 順番を待てない、列に並ぶのが苦手 □ 勝手に走り出す・外で目を離せない □ 遊びを途中でやめてしまう、集中が続かない □ よく転ぶ・落ち着きのない動きが多い □ かっとなって手が出てしまう □ がまんすることが苦手 小学校低学年(6歳、7歳、8歳)のチェックリスト □ 授業中、座っていられず立ち歩く □ 宿題をやり忘れる/持ち物をしょっちゅう忘れる □ 話の途中で口をはさむ □ ケアレスミスが多い(見落とし、書き間違いなど) □ やるべきことを順番にこなすのが難しい □ 整理整頓ができない(机の中・ランドセルがぐちゃぐちゃ) □ 衝動的に怒ってしまい、人間関係でトラブルが多い □ 作業の優先順位が立てられない □ 宿題や時間管理が極端に苦手 □ おしゃべりが止まらない/静かにすべき場面でも話す □ 聞きもらしが多い □ 人のはなしを聞いていないように感じる □ へらへらしているように見える 小学校高学年(9歳、10歳、11歳)のチェックリスト □ 長時間の課題(作文、図工など)に集中できない □ 話を最後まで聞けず、自分の思いつきで話す □ 時間管理が苦手で遅刻・忘れ物が頻繁 □ 身体は落ち着いていても「頭の中がざわついている」感じがある □ 人とのトラブルや叱られる経験が増え、自己否定感が強まる □ 「やるべきこと」を後回しにしがち(先延ばし) □ 親や先生から「何度言っても聞いてない」と言われる □ 感情の爆発が激しく、後悔することが多い □ 忘れ物・失くし物が日常的 □ 計画的に動けず、場当たり的な行動が目立つ 中学生のチェックリスト □ 授業中、ぼんやりしていて話を聞き逃すことが多い □ 宿題・提出物の忘れが頻繁 □ ケアレスミス(計算、漢字、記号の抜けなど)が目立つ □ 集中力が続かず、ノートやテストで空白が多い □ 勉強の段取りや優先順位を自分で立てられない □ 提出期限を守れず、締切ギリギリまで手をつけない □ 自信を失い、「どうせ自分はできない」と思いやすい □ 注意されすぎて、家庭や学校で孤立している □ イライラ・モヤモヤ感が常にあり、自己肯定感が低い □ SNSやゲームへの依存傾向がある(刺激を求めやすい) 4.強みチェックリスト 発達障害というと、成長がゆっくり・かんしゃくが多いなどのネガティブな情報も多いですが、困り感と同じくらい強みをもつお子さんも、たくさんいらっしゃいます。 そういった強みをいかに伸ばしていくかという点も、困り感を解消するのと同じくらい大切です。 また成長とともに、困り感がいつしか強みとなっていったお子さんも。 それぞれの強みとなりえる特徴を、みていきましょう。 ASDの強み ●勝ち負けにこだわる ⇒ 負けず嫌いが功を奏して、アスリートに ●聴覚過敏 ⇒ 繊細な感性をいかして、ミュージシャンに ●反復行動が好き ⇒ 技術を磨いて一流の職人に ●数字に対するこだわり ⇒ 好きが功を奏して数学者になり未知の数式を導きだす ●受け身のASDでなかなか自分の思いを伝えられない ⇒ メンバーの聞き役として誰からも好かれる ●空気が読めない ⇒ 周囲の目をきにせず、既存の常識にとらわれずに活躍できる ADHDの強み ●多動 ⇒ 次々と新しい技術を生み出すクリエイターに ●多動 ⇒ 活動性をいかして、複数の職をかけもち ●多動 ⇒ 快活さをいかして、クラスのムードメーカーに ●不注意 ⇒ おおらかで、他人のミスにも寛容でいられる 5.おうちでの接し方のポイント 発達特性をもつお子さんは、繊細なお子さんも多いため、接し方によってお子さんの長所を最大限引き出すことができます。 接し方のポイントには、以下のような点が挙げられます。 ASD傾向のお子さんに対する接し方 ●かんしゃくを起こしているときは、1人になれる空間でクールダウンを促す ●振り返りで、本人にとって何が嫌だったのかなどを明確にする ●困っているサインを周囲が見逃さないよう観察する ADHD傾向のお子さんに対する接し方 ●いけないことやしてほしくない行動をしている場合は、注意ではなく、無視をする ●危ない行為を注意する際は、端的に短く ●望ましい行動ができたら、すぐにほめる 無理に「みんなと同じ」を目指さないことの大切さ 大切なのは、お子さんの性格を理解し、その子らしい成長を見守ること。 無理に「みんなと同じ」を目指すことは、お子さんが委縮し、自信を失ってしまうことにつながります。 不得意を少し克服し、得意を伸ばすことで、自然と自信と笑顔が育っていきます。 6.相談する目安 相談する目安は、お子さんやお母さんが困っているかだと考えています。 ご本人が現状に満足し、自信をもって毎日を送っていけていれば、相談は不要です。 けれども、特性のために毎日叱られてしまっていたり、孤立してしまったりなどの不適応があれば、相談することで療育などのサポートにつながり、それが本人の自信へとつながっていきます。 早いうちにサポートを入れることが、ある種のレッテルを貼られるように感じる親御さんもいらっしゃるかもしれませんが、小さいうちから療育などをお稽古の一環として取り入れることで、お子さんが大きくなって別のサポートが必要になった際も、良好な受け入れへとつながりやすくなるメリットもあります。 また大きくなる過程で、傷つきが積み重なってしまっていると、本人の自尊心が低くなることで、「反抗挑戦性障害」などの2次障害に至ってしまう例もすくなくありません。 そのためにも、ご両親が本人の困難感に気づかれた場合は、早めに一度ご相談いただくことをお薦めします。 そうは言っても相談することに抵抗感が高い方は、次の記事もぜひ読んでみてください。 ⇒【記事】お子さんの発達障害、ひとりで悩まないで。専門家に相談することの重要性とは? 7.診断のしかた (1)どこで診断を受けられるの? 発達障害の診断が受けられる場所には、以下のような医療機関があります。 ● 小児科(神経科・小児精神・小児発達) → 子どもの発達を専門にしている医師が在籍。0歳から15歳(中学3年生)までを対象としているクリニックが多いです。 日本小児科医会が作成しているアプリ「育ナビ」では、お近くの「こどもの心の相談医」を探せますので、活用してみて下さい。 ● 児童精神科 → 精神科は一般的に16歳(高校生)以上を診察対象としているクリニックが多いですが、児童精神科では小学生や中学生も診察されているところも多いため、受診前にホームページなどで確認すると安心です。 ●一部の心療内科 →診断まで対応していない場合もあるので、要確認。 小児科を受診するのか、精神科を受診するのかは悩まれると思います。 あくまで一般論ですが、小児科の先生方は、お子さんの一般的な発達に関しての知識が深く、精神科の先生方は発達障害以外の精神疾患や、抗精神病薬などの知識に精通していらっしゃいます。 そのため、お子さんの年齢や症状によって、受診先を考えてみるというのも一つだと思います。 (2)診断のながれ 病院によって違いはありますが、おおまかな流れは以下の通りです。 初診予約(紹介状が必要な場合も) 問診(親との面談・お子さんの様子の観察) 発達検査・知能検査(WISC・PARS・ADHD-RSなど) 診断結果の説明と今後の支援方針 ※診断には1~3回の通院が必要な場合もあります。 (3)費用はどれくらいかかるの? ●診察料・検査料 →保険診療内でおこなわれる場合が多く、3割負担で3,000円〜5,000円前後/回が一般的ですが、別途初診料や予約料などがかかることもあります。(乳幼児医療証が使える自治体では、自己負担ゼロのことも) ●発達検査(WISC、新版K式など) →保険診療対象となることが多く、3,000円〜10,000円程度(病院により差があります) →心理士による詳細なレポートが出るものは、別途料金がかかる場合も。 ●自費診療の場合 →一部のクリニックでは完全自費診断を行っており、1〜5万円かかることもあります。(待機が短く、早く診てもらえるメリットも) (4)受診の際のポイント ✓ 予約は早めに!(人気の病院は数ヶ月待ちも) ✓ 普段の様子や聞きたいことを簡略化したメモを持参すると◎ ✓ 母子手帳・園や学校からの記録があると参考になりやすい (5)診断を受けるメリット 診断を受けるには、以下のようなメリットがあります。 ● お子さんの得意・不得意を客観的に理解できる ● 必要な支援(療育・福祉サービス)につながりやすくなる ● 診断がつくことで、見通しがたちやすくなる ● 親御さんの気持ちが整理される 診断は「ラベル」ではなく、「サポートの地図」になるものです。その地図をもとに、お子さんが健やかな人生を歩めるように、手助けをしていきましょう。 8.治療はどうなるの? (1)環境調整 お子さんの場合は、環境を整えてあげることで症状が落ち着くことも多いため、まずは環境を整えることを優先します。 例:集中力が続きづらい場合、学校の席を前の方にしてもらう、加配の先生をお願いする。 音に敏感なお子さんには、イヤーマフなどのアイテムを試してもらう。 (2)行動療法(SST・ペアレントトレーニング・ABA・認知行動療法) 発達障害の支援には、社会的スキルを身につける「SST(ソーシャルスキルトレーニング)」や、親御さんが効果的な関わり方を学ぶ「ペアレントトレーニング」などがあります。 SSTでは、あいさつや順番待ち、気持ちの伝え方などをロールプレイで練習することで、対人関係のスキルをみにつけることができます。 一方ペアレントトレーニングは、お子さんの行動を理解し、褒め方・叱り方・環境調整の方法を学ぶことで、親子関係のストレスの軽減に役立ちます。 これらを併用することで、お子さんの社会適応力が高まり、安心感が増します。 (3)内服 これらのサポートを始めた後も不安定な状態が続く場合は、就学前は漢方、就学後から抗精神病薬などの処方を検討していくことがあります。 処方薬は、メリットもありますが、副作用というデメリットも存在します。 また、投薬がすべてを解決してくれることはありません。 そのため、一般的には、年齢や症状の重さ、生活への影響の度合いをもとに、内服すべきか慎重に判断されます。 9.一人で悩まないで 女性専門医にオンラインで相談できます 私は、発達障害は「病気」ではなく、あくまで「個性」や「気質」だと考えています。 誰もが得意・不得意を持っているように、発達障害の子どもたちにもそれぞれの個性があります。 それぞれのお子さんの個性を知ることは、「その子らしさ」を理解し、その子がすくすくと育っていける環境を整える支援につなげるための出発点です。 大切なのは、「困っていることがある」=「支援が必要なサイン」として、早めに気づき、その子に寄り添うことです。 実際私も、それぞれの成長過程で必要な関わりを提供してあげることで、お子さん達がぐんぐん成長していく頼もしい姿を拝見してきました。 そうは言っても、いきなり病院に行くのには抵抗感や不安があると思います。 そんな場合は、まずご相談いただき、各年齢のお子さん方のつまずきやすいポイントや、親御さんの不安をお話いただき、お子さんに必要な支援を一緒に探っていけたら嬉しいです。 大切なのは「早く診断をつけること」ではなく、「その子に合った支援につなげていくこと」。 その一歩として、ツールをうまく活用していきましょう。 まずはお気軽に、私たちの「女性専門医によるオンライン相談」をご活用ください。 ご家庭にいながら、安心して話せる場をご提供しています。

うちの子って、過敏性腸症候群? 症状チェックと対処法
「毎朝お腹を痛がって、学校に行けない」そんなお子さんの様子は、とても心配になりますよね。 近年、過敏性腸症候群(IBS)は中学生だけでなく小学生にも増えており、ストレスや環境の変化がその症状に大きく影響してきます。 この記事では、「過敏性腸症候群」の症状や、ご家庭での対応方法についてわかりやすくご紹介します。 目次. 1. 過敏性腸症候群(IBS)とは?子どもにも増えている心と腸の不調 1-1. 検査では異常なしなのに腹痛や下痢が続く? 1-2. 中学生に多い理由:ストレス・環境変化・思春期 1-3.小児期から始まるケースも 1-4. 病気ではなく「機能性障害」であることの理解 2. 過敏性腸症候群の子どもに見られる症状とは?【チェックリスト付き】 2-1. トイレに長くこもる/何度も行く 2-2. 緊張するとお腹を壊す 2-3. 排便後に楽になるがすぐ再発する 2-4. 学校では我慢してしまうことも 2-5. 家庭でできる「中学生向けIBSチェックリスト」 3. 小学生の過敏性腸症候群にも要注意【年齢別の傾向と違い】 3-1. 小学生に多い「便秘型」「不安型」 3-2. 中学生との違いは?発達との関係 3-3. 小学生向けIBSチェックリスト 3-4. 内服での調整 4. IBSの原因は?発達特性やストレスとの関係も考えてみよう 4-1. 自律神経の乱れ、ストレス、内臓知覚過敏など原因はいろいろ 4-2. 学校ストレス・友人関係 4-3. 発達障害グレーゾーンとの関連性 4-4. 「親の対応」が症状に与える影響とは 5. 過敏性腸症候群の中学生に親ができるサポートとは? 5-1. 「学校を休ませる?」「無理させていい?」 5-2. 否定しない・焦らせない・共感する声かけのコツ 5-3. 学校との連携で気をつけるポイント 5-4. 「通学が難しい日」の家庭内対応のポイント 6. 対応で気をつけるポイント 6-1. 慢性的な体調不良→学校嫌いに 6-2. 周囲に理解されず孤立するリスク 6-3. うつや不安障害など2次的な影響を防ぐには 7. 受診すべき?それとも様子を見る?迷ったときの判断基準 7-1. 受診の目安 7-2. 小児科・消化器内科・心療内科の違い 7-3.「検査で異常なし」が続くときの次の一手 7-4. 発達特性も疑われるときはどこに相談すべき? 7-5. 相談しやすいサービスで“第一歩”を 8. 一人で抱え込まないで:女性発達専門医によるオンライン相談のご案内 1. 過敏性腸症候群(IBS)とは?子どもにも増えている心と腸の不調 (1) 検査では異常なしなのに腹痛や下痢が続く? 過敏性腸症候群(IBS)は、腸に炎症や潰瘍といった明確な異常がないのに、腹痛や便通異常が慢性的に続く状態です。 背景には、「腸脳相関」と呼ばれる、脳と腸の密接なつながりがあり、ストレスが自律神経を介して腸の動きに影響を与え、不調が続くと考えられています。 大きく分けると、「下痢型」「便秘型」「混合型」「ガス型」に分類され、症状としては、下痢・便秘・腹痛・急な便意・ガスっ腹・腹部違和感などがあります。 (2) 中学生に多い理由:ストレス・環境変化・思春期 思春期は、身体の変化だけでなく、人間関係や学業、進路など、さまざまな不安やプレッシャーが重なりやすい時期です。 こうしたストレスが、心身に多大な影響を及ぼし、IBSの発症につながることも少なくありません。 実際、ある調査では中学生の5%がIBSを有していると報告されています。 (【文献】:小児科で経験する過敏性腸症候群の特徴) (3) 小児期から始まるケースも IBSは思春期に限らず、小学生の段階から始まるケースもあります。 特に「お腹が痛い」と頻繁に訴える小学生の中には、すでにIBSの初期症状が出ていることがあります。 (4) 病気ではなく「機能性障害」であることの理解 IBSは「どこかに目に見える異常」があるわけではないのに、「腸の動きには問題がある」という特徴があります。 そして、「機能に異常がある」ということから、「機能性障害」と呼ばれます。 検査をしても異常が見つからず、以前は「気のせい」と片付けられてしまうこともありました。 しかし、腸の働きには明らかな異常があるため、患者さんは様々な症状に苦しみます。 そのため、疾患への理解と、疾患とどのように付き合っていくかがとても大切な疾患であるといえます。 2. 過敏性腸症候群の子どもに見られる症状とは?【チェックリスト付き】 (1)トイレに長くこもる/何度も行く 学校や外出先でトイレが気になって集中できない。 授業中に何度も席を立つなどの行動も目立ちます。 結果として、行動が制限されるようになることも。 (2) 緊張するとお腹を壊す 発表やテストの前に下痢になる/お腹が張るなど、ストレスが症状を悪化させます。 (3) 排便後に楽になるがすぐ再発する IBSの特徴のひとつに、「排便後に症状が一時的に緩和されるが再発する」という傾向があります。 (4) 学校では我慢してしまうことも トイレに行きづらい雰囲気や「恥ずかしい」という気持ちから、症状を我慢したためにかえって悪化。 (5) 家庭でできる「中学生向けIBSチェックリスト」 □ 毎朝「お腹が痛い」と言うことが多い □ 通学前にトイレに何度も行く □ 食後や緊張時に下痢や腹痛が起こる □ 排便後は一時的に落ち着く □ 便意を気にして、食事を制限する 3. 小学生の過敏性腸症候群にも要注意【年齢別の傾向と違い】 (1) 小学生に多い「便秘型」「不安型」 小学生では「お腹が痛いけど出ない」「何日も便が出ていない」などの便秘型IBSが目立ちます。 不安型として、学校に行くこと自体がストレスになり学校のみで症状が出るケースも。 (2) 中学生との違いは?発達との関係 小学生はまだ自己表現が未熟なため、「お腹が痛い」しか言えず、背景にあるストレスや発達特性が見過ごされがちです。 (3) 小学生向けIBSチェックリスト □ 学校前に腹痛を訴えることが週2回以上ある □ 排便パターンが極端に不規則 □ 食欲のムラが大きい □ トイレに行きたがらない・時間がかかる (4) 内服での調整 IBSの内服薬には、ポリフルやイリボーなどがあります。 内服で症状がすっきりと改善する子もいますが、心理的な要素も関与していることが多いため、症状をコントロールできるようにしていくということをゴールに、整腸剤や漢方、食生活の改善なども合わせて調整していきましょう。 4. IBSの原因は?発達特性やストレスとの関係も考えてみよう (1) 自律神経の乱れ、ストレス、内臓知覚過敏など原因はいろいろ IBSの原因は一つではありません。 ストレス、自律神経の不調、腸の過敏性(内臓知覚過敏)などが複合的に関係しています。 (2) 学校のストレス・友人関係 「学校に行くとお腹が痛くなる」という子どもの背景には、先生や友人との関係性、勉強に対する苦手意識などが潜んでいることもあります。 (3) 発達障害グレーゾーンとの関連性 感受性が強く、刺激に敏感な発達障害グレーゾーンのお子さんには、IBS症状が現れやすい傾向があります。 環境により症状が変化しやすいため、注意深く見守る必要があります。 (4)「親の対応」が症状に与える影響とは 「また?」と否定的に受け取ると、子どもは症状を言えなくなり、悪循環に陥ります。 一方で、症状に過剰に注目すると、お子さんも症状を過剰に気にするようになってしまうことも。 症状が出ても大丈夫と思える環境をつくっていくことが、対応の鍵です。 5. 過敏性腸症候群の中学生に親ができるサポートとは? (1) 「学校を休ませる?」「無理させていい?」 休ませることが必ずしも甘やかしではありません。 お子さんのペースに合わせて対応することが回復の第一歩です。 (2) 否定しない・焦らせない・共感する声かけのコツ 「またお腹?」「気のせいじゃない?」はNG。 まず「つらいね」と共感し、背景にある不安やストレスに耳を傾ける姿勢が大切です。 (3) 学校との連携で気をつけるポイント 担任の先生や養護教諭と協力して、無理なく登校できる環境を整える工夫が必要です。 (4) 「通学が難しい日」の家庭内対応のポイント 勉強を無理にさせず、静かな時間・遊びの時間・体を休める時間のバランスを意識しましょう。 6. 対応で気をつけるポイント (1) 慢性的な体調不良→学校嫌いに IBSによる不調が続くと、「学校=症状を隠さなくてはいけない苦しい場所」と感じ、登校自体を拒否するようになってしまうことも。 学校など自宅の外で症状がでても大丈夫と思えるように、内服などを使用しながら症状をコントロールしていきましょう。 (2) 周囲に理解されず孤立するリスク 友人・先生・親に理解されないことで、子どもは孤独感を深め、2次障害につながることも。 周りに自分の症状を上手に伝えられるように、練習しておきましょう。 (3) うつや不安障害など2次的な影響を防ぐには IBSは、急な便意などのために生活に制限がかかるため、QOLが低下することが問題となります。 その結果、不登校・うつ・不安障害といった心の問題が生じることも。 そのためにも、早期対応が重要です。 7. 受診すべき?それとも様子を見る?迷ったときの判断基準 (1) 受診の目安 症状が1か月以上続く、学校生活に支障をきたしている場合は医療機関の受診を検討しましょう。 (2) 小児科・消化器内科・心療内科の違い 症状の内容や性質に応じて、診療科を選ぶことが重要です。 下痢や、腹痛などの身体症状が強い場合は、小児科や消化器内科に、内服を開始しても、症状が持続する場合は、心療内科などの受診を検討しましょう。 (3)「検査で異常なし」が続くときの次の一手 心理的な影響が多い場合は、心療内科や児童精神科での相談が有効です。 (4) 発達特性も疑われるときはどこに相談すべき? 発達検査や心理検査が可能なクリニックや発達支援センターなどが候補になります。 (5) 相談しやすいサービスで“第一歩”を 「いきなり病院はハードルが高い…」という方は、オンラインで専門家に相談する方法もあります。 8.一人で悩まないで 女性専門医にオンラインで相談できます 過敏性腸症候群(IBS)は、見えづらく理解されにくい不調ですが、お子さんやご家族にとってはQOLが著しく低下するとても深刻な問題です。 そして適切な対応をすれば、きっと生活もしやすくなるはずです。 一人で抱え込まず、ぜひ専門家の力を借りてください。 まずはお気軽に、私たちの「女性専門医によるオンライン相談」をご活用ください。 ご家庭にいながら、安心して話せる場をご提供しています。











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